3.動詞ってなんだ?(2)

2.動詞(2)(ふつう「V」と略されます。Vは、verb=「動詞」の頭文字)

 
 「動詞」という言葉は品詞名であるが,文型を考えると,「主語+動詞」というのは英文の骨格であり,文の構成要素の名前でもある。そのため,文型においては,主語の動作や状態を表す語(句)を,特に述語動詞という(単に「動詞」という場合もある)。

「述語動詞」という用語は,しばしば日本語の文法との混同を招くが,日本語の「述語」は,動詞・形容詞・形容動詞であるのに対して,英語の「述語動詞」は,動詞とそれを含んだ部分のみ。形容詞は述語になれないし,英語に形容動詞はない。


 (1)で紹介した動詞は,1語で文中の「述語動詞」になるもの。ところが,文型という考え方では,
述語動詞が2語(以上)になる場合がある。代表的な例として,

ア.進行形の文 … 「be動詞+現在分詞(ing形)」をセットで,1つの述語動詞とする。
  He  is running   in   the   park.
  彼は 走っている ~の中で その 公園。

イ.受動態の文 … 「be動詞+過去分詞」をセットで,1つの述語動詞とする。
  This  letter  was written  by  Tom.
  この 手紙は 書かれた ~によって トム。

ウ.現在完了の文 … 「have(has)+過去分詞」をセットで,1つの述語動詞とする。
  I   have been   in   Japan  for  three  years.
  私は ずっといる ~の中に 日本 ~間  3   年たち。

エ.助動詞を用いた文 … 「助動詞+動詞の原形」をセットで,1つの述語動詞とする。
  They    can ski           very  well.
  彼らは スキーをすることができる とても 上手に。

 
それぞれの例文の赤字の部分が述語動詞として扱われる。


 ジツは,ふだんはこのような説明を全くしていない。それどころか,全く逆の教え方をしている。これらをセット扱いするなと。上のア~エの述語動詞は,すべて単語にバラしている。アとイにおいてはbe動詞(is, was)が文中の動詞であり,現在完了の文ではhave(has)が動詞。助動詞を用いた文では,動詞の原形を文中の動詞として扱っている。

 ただし,これをやると,文型の概念がメチャクチャになってしまう。だから,文型の説明をするときだけ,泣く泣く,これらを2語セットで扱っているのだ。

 私は,五文型否定論者なのだ。ははは(苦笑)。

次からは,5つの文型を,1つずつ細かく説明していきます。


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